ケラと柿と小さな翅
2016年11月1日
実家から柿をもらってきたので、おすそ分け。個体によって好みが違っている場合に備えて昆虫ゼリーや赤虫も新しいものを入れておいた。
末っ子らの水苔は、きれいなものに変えてやった。
引っ越しの時の要領で数を数えた。左の瓶は2匹減って6匹、右の瓶は8匹全部生き残っている。たくましい。
2016年11月2日
この日は定休日で、朝早くから留守にしていた。帰宅したのは日付をまたいで2時近く。1日人間の気配の消えた部屋で、ケラたちはどんな風に過ごしたんだろうか。少しは「はね」を伸ばせたかしら。
伸ばせたようです。
気がついた時にはもうだいたい脱いでしまっていた。
しかし、殻の様子が少しわかる。胸部の上側を割って出てきてるんじゃないか、これ。
時々、人間から見れば「苦しいんじゃないの」と感じるような、胸部と腹部の間を極端な「くの字」に折り曲げたポーズでじっとしているが、あれはこれに繋がる行動だったんだろうか。
この子はデネブ級にはまだまだ及ばない、20mm弱のサイズの子だが、背中に翅パーツがあるのがよくわかる。
でもまだ成虫というほどでもない気がする。色が出てくればはっきりするかな。
先日発見した怪我した子が、また、地上に這い上がってきていた。腹部が半分くらいの長さになっていて、尾葉が黒ずみ、ぽろっと取れてしまいそうだ。今までどこかに隠れて生きていたんだなあ。
でも、もう無理みたいだ。よたりよたりと地上を這って、とうとう動かなくなってしまった。
とにかく。この時点で時計は4時10分前を告げていたので、そのままにして人間は寝た。
2016年11月3日
脱皮したトンネルは残っていたが、ケラの姿も抜け殻もなかった。ご苦労さん。
ところで、柿は召し上がりましたか。
ほとんど残っていないように見えるけど、頑張って埋めた結果らしい。埋めたということは、食べる意思はあるんだろう。よしよし。
怪我していた子は、夜見たままの場所で、死骸になって横たわっていた。
なんとなく、少しでも早く葬ってやれないかという気分になって、柿と同じくらいの深さまで埋めた。