オケラと暮らす日記

オケラ(ケラ)を飼育しています。

オケラの生育は卵室がキモかもしれない

2017年11月1日

飼育ケースを清掃する。そろそろ10/17日生まれの子もしっかりしてきているはずだが、人間の与える餌を食べていないのが気がかりだ。

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1匹だけ生き残ってた!

なぜか孵化も腐りもしていない卵が数個転がっていたので、餌がわりになるといいかと思って一緒に瓶に戻しておいた。

 

ラムチャンはというと、

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別居以来3つめの卵室を作っていた。徐々に小さくなっているのは、材料不足なのか体力の低下なのか。

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ラムチャンはまだまだ元気そう。新しい水苔をたくさんケースに入れてやるのでもう一つ二つ頼む。

 

10/18には6匹いた 920Bros. は、4匹になっていた。1匹は白っぽくて後脚の先が片方なく、いかにも具合が悪そう。脱皮直後の色とも違うし時間が経っても黒くならない。

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ベガとアルタイルの子供達は、9/27の20匹が13匹に。幼虫だった子も無事成虫になったようだ。

間近で見ると寿命が近い個体は黒っぽくはっきりわかる。ケラの体は細かな毛に覆われており水も土もはじくものなのだが、年老いたケラの中には腹部から汁が出て水苔が纏わりつくままにしているものもいた。

ところで、日夜鳴いてはいるものの卵室は面影すらなかった。

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これまでの経過から、卵室の出来不出来がオケラのベビーの生育に深い関わりがあるような気がしている。920Bros. の卵室は不完全ではあったが母ケラの体液を多少は含んでいた。卵室の壁を摂取できるかどうかで、生命力の強さが変わってくるのではないだろうか。

ベガとアルタイルの娘が作った完全な卵室が見たい。若々しく大型のメスを1匹、ケースを分けて世話することにする。

 

水槽を撤去した代わりに小瓶がたくさん並ぶ。蓋を白い紙で作ったので石油王の団体のようになった。

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2017年11月2日

あかんかった。

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10/17水槽生まれの最後の子が死んでしまった。

オスオケラ"モロボシ"との別れ

2017年10月23日

ラムチャンが餌を食べたり食べなかったりしている。多分また卵室できてる。

……できてた。

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前回のものより少し小さい。これも別瓶に隔離。ラムチャンの瓶はどんどん水苔が減っていくなあ。

英語でググって調べたところによると、自然界では水分不足で卵がダメになることが多いそうだ。そこだけは気をつけて管理しなければ。

 

2017年10月26日

モロボシが旅立った。

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ずっと餌の減りも悪かったし、体に黒い斑点が増えてきているのがわかっていたので、土中で亡骸になっていることも覚悟していた。けど、地上で力尽きていた。

一応、昆虫も歳をとると目や感覚器官が弱って、それで危険がわからなくなって地上に出てきてしまうという仮説を立ててはいるのだが、それだけでは説明つかない気もするな。

 

さよならモロボシ、君の子供たちのことは任せておけ。

 

 

おまけ 1

部屋の中にエンマコオロギ(メス)がいた。帰ってください。もう飼えないよ。

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おまけ 2

ここ半月ほど、メカトロウィーゴのプラモデル、

moderhythm.hatenablog.com

を改造してメカオケラを作るなどしていた。

このようになりました。翅が小さい幼虫タイプです。

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前脚が(私にしては)上出来。満足。

9月20日産まれの仔ケラたちは

2017年10月18日

920Bros. の数を数えようとする。ちょうどいいサイズのものがなくてうっかりステンレスバットに移したせいで反射で写真が撮りにくい。

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一番大きい仔は 9mm ほどに成長していた。

 

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ほかの仔はみんなこのくらい。6mm といえば孵化したばかりの頃と変わらないように思えるが、色分けやフォルムがかなり違う。

 

数は6匹。だがそのうち1匹はかなり弱っているようだった。孵化直後に瓶の外から数えたときは少なくとも7匹はいた。そろそろ赤虫を食べてくれると安心なのだが。

 

 

ついでなのでラムチャンの瓶の中を覗いてみた。ラムチャンはモロボシと別居になった時から瓶の底をベチャベチャにして毎日ぐるぐると走り回っているので、卵室を作っているかもしれない。

手を突っ込んで水苔をかき分けると、果たしてベチャベチャした塊に行き当たった。この段階では単に水分を多く含んだ水苔の塊なのかもわからない。瓶底からえぐるように掻き出すと

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そこには重量感のある立派な卵室が。

直径 60mm もある。少しくらい押しても壊れない。これなら卵が30個以上入っているかもしれない。ラムチャンの飼育瓶の底を 1/3 ほども占領していたこの卵室は別の瓶に移すことにする。ラムチャン、まだ産めるやろ?

オケラの孵化まで何日かかる?

2017年10月17日

9月27日に水槽からサルベージした卵はしばらく透明感のある外観だったが、ここ数日で不透明な白色に変わった。水槽は大所帯で産まれた卵が片っ端から食べられていることを考慮すれば、9月27日の朝に産卵したばかりだったと推測できる。2週間くらいで孵化しなければダメかとも思ったが、急に寒くなったので様子見していた。孵化までの日数には気温が関係するらしいので。

 

そして今朝。

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ああ。孵化してました。20日かかってます。

孵化したばかりの子は白くてよく目立つ。もう黒っぽく色づいている個体もいる。数匹孵化できたようだ。

この子らも不完全な卵室から外の世界に出てきてしまったので、あまりほじくり返すとママのおっぱい(卵室の壁に含まれる母ケラの体液)にありつけないかもしれない。数えるのはまた後日。

 

少し時間をおいて、程よく色づいた個体を周りの水苔ごとすくい上げてみた。

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まだよちよち歩きでしょっちゅうひっくり返っているが、しかしよく動く。元気だ。

 

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なかなかじっとしてくれないが、手相の溝を掘ろうとして懸命に食いついているところをようやく計測。6mm くらいかなあ。

 

そう言えば、10月に入ったら 920Bros. の数を数えるつもりだったが都合がつかないまま。ひとまわり大きくなっているようだ。明日こそは。

 

ベガとアルタイルの子供たちの間にでき、7月11日に孵化したセブンは1週間で死んでいった。今日孵化した子らは長生きしてくれると嬉しい。

オケラの耳はどこにある

2017年9月29日

ぶどう。ベガとアルタイルに皮の付いたままのと剥いてやったのとを与えると剥いた方しか食べなかったぶどう。

爪楊枝を使えばそう手間でもないので剥いてやり、各ケースに入れてやった。

スイカもそうだが、ぶどうも夢中になる美味しさのようで、水槽の数匹が人間の目の前でむしゃぶりつく醜態を見せた。

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やはり口元の構造がよくわからない。先端の丸い4本の突起のうち上側の2本は、人間の人差し指のような関節を持ち、ぶどうを押さえたり刮いだりしているように見える。

4本の突起の中央は十文字に開くのではないかと思うが、その様子は観察できなかった。中央からブラシ状の舌のようなものが出てきて、ぶどうの実を削り取っているように見える。カブトムシと同じようなものだろうか。

 

920Bros. には大きすぎるのか、よじ登って遊ぶ(?)ものの食べているふうではなかった。汁ぐらいは舐めていたかもしれない。

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ところで、幾度となく「ケラ」「オケラ」に様々な語をプラスして検索している私だが、全く新しい情報に出会わなくなって久しい。ふと、英語の世界ではどのような扱いを受けているのかと気になり、検索窓に「 mole cricket 」と入力してみた。

トップはもちろん

Mole cricket - Wikipedia

で、その下には「 pest control(害虫駆除)」の文字が見えるサイトが並ぶ。

ウィキペディアの日本語のページには主に日本のケラのことしか書いていないが、英語ページには世界のケラの仲間の記述があり、生態に関しても若干表現が違うようだ。

「文化」の項目に面白いものを見つけたので訳してみる。

 

In Japan in the past they seem to have been associated with the worms/corpses/bugs that announce a persons sins to heaven in the Koshin/Koushin belief—see the spirit ghoul shokera/shoukera.

日本では、昔、オケラは庚申待において天帝に人間の罪を告げるミミズ/死体/昆虫だと信じられていた。妖怪しょうけら(精螻蛄)を参照。

 

うーん、オケラと精螻蛄はカラスと八咫烏くらい違う気がする。

 

閑話休題、英語版 Wikipedia からケラの解剖に関して新しい知識を得た。

オケラの耳の位置です。

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コオロギなんかも前脚の側面にあるそうで。

耳のそばで土を掘ってたらうるさいんじゃないかなんて思ったりもするが、人間の耳とは聞こえる周波数がだいぶ違うんだろうなあ。

オケラ新体制

2017年9月27日

ラムチャンがせっかく卵を産んでも、モロボシが全て平らげてしまう。別居してもらうよりほかない。飼育ケース足りない問題だが、水槽がスカスカのはずなので、金魚鉢組、大キャンディポット組、要するにベガとアルタイルの子達を全て一緒にすることにする。

9月6日時点でのオケラの数は、水槽組=成虫15匹、金魚鉢組=成虫9匹、大キャンディポット組=成虫5匹+幼虫1匹だった。あれから3週間。

 

水槽も中に死骸が残っている可能性、卵がある可能性を鑑みて、一度全て別容器に移した。思った通り、バラバラ死骸が散乱していた。卵も少しだけ残っていたので別瓶に隔離した。死骸のせいかオケラの加齢臭なのか、水苔が綺麗な割には悪臭があった。

生きているオケラは5匹だった。10匹減った。興味深いことに、5cmあるような大型の個体は残っておらず、全て3cm大程度ばかりだった。

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金魚鉢。9匹全て生きている。最近餌の減りが悪い気がするが、まだ大丈夫みたいだ。卵はなかった。金魚鉢のオスはよく鳴いているのに。まあ、食べているんだろうけど。

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大キャンディポット。全て生きている。成虫5匹+幼虫1匹……まだ羽化してなかったんか! 君だけネオテニーに進化したの?

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モロボシ(左)とラムチャン。

モロボシは水槽に混ぜても良かったが、万が一ラムチャンと取り違えると残念なことになるので、このカップルは1匹ずつ別の瓶に住まわせる。

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920bros. は、モロボシ世代がこの時期そうであったように思い思いに荒野を目指している。この生まれたばかりの頼りない脚で、壁を、水苔の隙間をよじ登り地上をはねるのだ。

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レタスにも小さな小さな齧り跡が残るようになった。来週には一度個体数を数えてみたい。

オケラのオスは頭悪いんじゃないの(怒)

2017年9月24日

ラムチャンがこしらえた卵室に隙あらば口吻を突っ込もうとするモロボシを赤虫で誘導するなどして人間も頑張ったのだが、やはり飼育瓶を分けないとダメなのかもしれない。

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卵室だった場所の上にがっつりと開いた穴。写っていないが奥の方にモロボシがいる。卵は全く見えなくなってしまった。

 

しかしラムチャンも負けていない。

持ち上げて底を見ると、新しい卵が。

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隔離したいが、しかし飼育瓶の空きがない。辛い。

 

さて、今朝方まで半径10mm程度の範囲でもぞもぞしていた 920 Bros. は、夜覗いてみるとおのおの冒険の旅に出かけていた。孵化した場所の近くの水苔の隙間を行ったり来たりする個体が見えたが、写真は撮れそうにない。先日与えた赤虫はカビてしまったので取り除き、レタスの柔らかいところを差し込んでみた。

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たった4日で巣立ったのは、卵室が不完全だったからなのか、それとも、こんなものなのだろうか。どうもネットで調べた情報と食い違っていて(もっと長く卵室に留まるのだったはず)、そうなるとデネブの誕生の時期なんか計算間違えている気がする。

 

オケラの可愛らしさに変わりはないから、いいか。だいたいケラの産卵を詳しく研究してる人らって、駆除目的でしょ? ご苦労様です。