オケラと暮らす日記

オケラ(ケラ)を飼育しています。

オケラベビー "セブン" 観察記1

2017年7月18日

11日に孵化したオケラ "セブン" はまだ人間の与える餌を食べない。ほぼ水苔に埋もれて暮らしており、生死を確かめるには瓶から出してみるしかない。

たくさんいれば少しくらい減っても当たり前だと思えるくせに、1匹だけだと安否が気になってしまうあたり、この飼い主(私ですけど)はどうしようもない。

水苔がカラカラに乾いており、水を与えようとしてやり過ぎてしまった。息ができなければ地上に上がってくるとは思うが、もしうまく這い上がって来られなかったら?

とかなんとか、気が落ち着かないので出してみることにした。

f:id:say-01:20170718180014j:plain

生きてた。

見た目にはほとんど変化がないが、脚が随分しっかりしておりぴょんぴょん跳躍できるようになっている。捕まえるのが大変だ。

無理に掴もうとせず手を差し出して指に登ってくるのを待ち、瓶に戻した。

うちのケラがうちのケラじゃなかった

2017年7月12日

金魚鉢、大キャンディポット、つがいを隔離しているカリタの瓶を掃除した。

 

まずは金魚鉢。2月8日以来の掃除になるが、水苔がなかなか汚れなかったので意外に広々暮らせていたのかもしれない。8日に数えた時は幼虫ばかり10匹だった。

f:id:say-01:20170715122119j:plain

順調に成虫になり、数は9匹と

f:id:say-01:20170715122243j:plain

抜け殻。昨日今日で大人になった子がいたらしい。

1匹しか減っていないのも、飼育瓶の広さがちょうどいい証ではなかろうか。

 

大キャンディポットは水苔が真っ黒で、餌の減りが最も早かった。もっと早く掃除してやりたかったが、水苔が足りなかったり天候が不順だったりして延ばし延ばしになっていた。1月18日の記録では幼虫8匹。概ね水槽組より遅く生まれた子ばかりなのでつい後回しにしていた。繁殖時期も遅れると思っていたので。

真っ黒の水苔は、底の方1/3程度は水気が滲み出てグチャグチャで、若干嫌な匂いを発していた。こうなるまで放っておいてはいけなかった気がする。反省。

数は、成虫が5匹、幼虫が1匹。そして

f:id:say-01:20170715123702j:plain

卵。

やはり卵室が不完全でむき出しになってしまった。

水槽で見つけた卵は卵室らしいものが全くなかったが、これはやや固めたらしい痕跡が見られる。正確な数を数えるためには塊を崩す必要があり、それはしたくなかったので周りの水苔ごと小キャンディポットに隔離しておいた。

 

ところで、カリタのコーヒー豆保存用ガラス瓶で飼っているつがいは、メスが逃げ出すトラブルを経てうっかり繁殖していないかしら、ということで、水苔の入れ替えは必要なかったものの掃除してみることにした。

f:id:say-01:20170715124440j:plain

ん?

3匹いる!!

 

よくよく考えると、7月3日に捕まえた子は、結構サイズが大きい。うちのつがいは小さい方がメス。大きさが全然ちがう。

うちのメスは脱走したわけではなかった。オスが他所からお嫁さんを呼び込んだ、が正解だった。

 

ちょっとどうなるかわかりませんけど、今後も3匹で暮らしてもらうことにしました。

三代目ケラ、孵化する

2017年6月23日

卵を隔離しておいた小瓶に緑色のカビの塊を見つける。餌は入れていないので、こんな風なカビの中心にあるものの想像はすぐについた。

上の方に被せている新しい水苔を慎重に剥がすと、やはり、いくつかの卵がカビに置き換わっていた。まだ透明感を保っている卵も見えるので、カビを取り除き元に戻した。

 

2017年7月3日

日に日に、生きている卵の数が減っている。全部カビになるまで付き合ってやるか、という気持ちで、乾いてきた水苔を湿らせた。

 

2017年7月11日

今日もカビを取り除く作業をしようと上の方の水苔を持ち上げ覗き見ると、なんとそこに生まれたばかりのベビーケラが!

f:id:say-01:20170711121148j:plain

ステンレスバットに瓶の中身を全て広げて、ベビーを撮影。ここまでアップにすると脱皮する時のキリトリセンがよくわかる。

 

f:id:say-01:20170711121415j:plain

この子の親たちもこんな時があったなあ。小さいけれど、必死で私の手のひらを掘ろうとしている。

 

結局、他の卵は全て腐ってしまっており、無事に孵化できたのはこの1匹だけだった。卵室が作られない産卵は、やはり失敗なのだなあ。

この子も、何日生き延びられるかわからない。過度に期待はしないでおこうと思いつつ、セブンイレブンの日生まれなので「セブン」と名付けた。

オケラの飼育方法まとめ

私がオケラと暮らすようになって一年。そろそろここまでにわかった飼育方法をまとめておこうと思います。

f:id:say-01:20170703232107j:plain

 

準備するもの

飼育ケース

水槽、金魚鉢、食料保存瓶、昆虫飼育ケースなど、透明で深さのあるものが望ましい。

1匹なら 15cm×15cm×15cm 程度の大きさでよい。

蓋をする場合は空気穴を開ける。メスは飛ぶので蓋はあったほうが安心です。

 

水苔

園芸用品。水に10分以上浸しておく。

 

エサ

乾燥赤虫、昆虫ゼリー。

その他のエサは料理の際に出る野菜クズや果物など。

ピーナツも食べられるはずですが個体差があるようです。

 

飼い方

水をじゅうぶんに吸わせた水苔を軽く絞り、飼育ケースの八分目程度まで敷き詰めます。水苔の上にオケラを放ち、エサを置いてやる。それだけです。黒い紙で覆ったり暗室に置いたりする必要はありません。オケラは隠れたくなったら自由にケースの中央に潜ります。

朝晩、悪くなったりカビの生えたりしたエサがあれば取り除いて新しいものを入れます。動物性、植物性、両方なるべく切らさないようにします。ケースのふちの方に入れるようにすると、エサを食べているところを観察できることがあります。

水苔の表面を触って少し乾いてきたなと感じたら、水を振りかけます。底が水に浸かるくらい入れてもオケラは平気なので、早め早めに。

水苔が黒っぽく細かくなってきたら、新しいものと取り替えます。

 

オス・メス

オケラのオスメスを見分けるのは難しいのですが、鳴き声の違いはわかりやすいです。オスは「ジーーーーーーーー」と連続した機械音のような声で鳴き、メスは「ギロロ、ギョロロ」と鳴きます。

メスを飼う場合、卵を産むことがあります。水苔の中に、指で押しても壊れない鶏卵より一回り小さいくらいの土塊を見つけたら、念のため親とは隔離しておきましょう。卵室あるいは産室と呼ばれるもので、中に卵が15〜30ほど入っています。

f:id:say-01:20161017155241j:plain

子が生まれたら、育て方は成虫と同じですが、初めはあまり硬いエサは食べられないようです。与えたエサを何も食べなくても水苔がエサになるのでしばらくは心配いりません。

 

ケラの寿命は2年という俗説がありましたが実際は1年です。夏までに捕まえた成虫は来年まで生きないかもしれません。大事に飼ってあげてください。

オケラ、飛ぶ

2017年7月3日

何か大きな羽虫がブンブンごそごそしてると思ったら。

f:id:say-01:20170703233453j:plain

(脚にホコリ付いてる……)

今年も来たの?

 

f:id:say-01:20170703233704j:plain

私の服の袖に停まった。

あれ、もしかしてうちの子?

 

春に成虫になった子は羽が短くて飛べないと聞いていたので、油断して蓋をしていない瓶があったのだ。オスメスをつがいで入れておいたやつだ。

例の、鳴き方の下手なオスには見向きもせず、君は外の世界に伴侶を探しに行こうとしたんだね。

そういうわけにはいかないので、瓶にお帰りいただいて、即席の蓋を被せた。

 

あ、そうそう。飛ぶとこ初めて見ましたけど、蛾と見間違えましたよ。そんな感じでした。

オケラ第三世代

2017年6月21日

三ヶ月ぶりに水槽の水苔を入れ替えた。水苔は結構ケラの餌にされているようで、粉々になるにつれ葉物野菜や赤虫などの餌の減りが早くなる。与えた餌をたくさん食べてくれるのは嬉しいが、水苔が土っぽくなるとトンネルの観察がしにくくなるというデメリットもある。

 

おーまえ〜の・・・こーれくーらい〜

f:id:say-01:20170621120317j:plain

 

うおッ、まぶし

f:id:say-01:20170621120349j:plain

 

どうもありがとう(ペコリ)

f:id:say-01:20170621120420j:plain

 

こっちおいでよ!

f:id:say-01:20170621120448j:plain

 

そろそろおうち帰ります

f:id:say-01:20170621120529j:plain

 

 

さて。だいたい成虫で水苔に紛れてしまうこともないので割と雑に作業していたが、底から 10cm くらいのところでキラッと光る米粒状のものを発見してしまった。

卵だ。

通常、ケラの卵はしっかりとして弾力のある卵室(産室)に守られているはずなのだが、それらしい手応えはなかった。

その辺りひとつかみ分程度の水苔に、卵はぽつぽつと散乱していた。

こうなると油断できない。このケラたちがちびっこだった頃の引越しのように、古い水苔を手のひらの上で慎重にばらし、卵を確認しなければならなくなった。

 

f:id:say-01:20170621121956j:plain

 

卵室を作らないで産んでしまったのか、それとも材料が足りなくて上手に作れなかったのか。親ケラに栄養が足りなかったのか、きょうだいが邪魔して作れなかったのか。

こういうケースは自然界にもあるのだろうか。

 

水槽ケラの総数は 3/22 の56匹から12匹減って44匹。うち成虫が42、幼虫が2。

卵は14個。1回に産卵する平均的な数だ。

卵の中身がみんな無事だとすれば、2匹増えていることになる。

 

卵室がないのでどうなるかわからないが、14個の卵たちは周辺の水苔と一緒に小さい瓶に隔離しておいた。