オケラ、飛ぶ
2017年7月3日
何か大きな羽虫がブンブンごそごそしてると思ったら。
(脚にホコリ付いてる……)
今年も来たの?
私の服の袖に停まった。
あれ、もしかしてうちの子?
春に成虫になった子は羽が短くて飛べないと聞いていたので、油断して蓋をしていない瓶があったのだ。オスメスをつがいで入れておいたやつだ。
例の、鳴き方の下手なオスには見向きもせず、君は外の世界に伴侶を探しに行こうとしたんだね。
そういうわけにはいかないので、瓶にお帰りいただいて、即席の蓋を被せた。
あ、そうそう。飛ぶとこ初めて見ましたけど、蛾と見間違えましたよ。そんな感じでした。
オケラ第三世代
2017年6月21日
三ヶ月ぶりに水槽の水苔を入れ替えた。水苔は結構ケラの餌にされているようで、粉々になるにつれ葉物野菜や赤虫などの餌の減りが早くなる。与えた餌をたくさん食べてくれるのは嬉しいが、水苔が土っぽくなるとトンネルの観察がしにくくなるというデメリットもある。
おーまえ〜の・・・こーれくーらい〜
うおッ、まぶし
どうもありがとう(ペコリ)
こっちおいでよ!
そろそろおうち帰ります
さて。だいたい成虫で水苔に紛れてしまうこともないので割と雑に作業していたが、底から 10cm くらいのところでキラッと光る米粒状のものを発見してしまった。
卵だ。
通常、ケラの卵はしっかりとして弾力のある卵室(産室)に守られているはずなのだが、それらしい手応えはなかった。
その辺りひとつかみ分程度の水苔に、卵はぽつぽつと散乱していた。
こうなると油断できない。このケラたちがちびっこだった頃の引越しのように、古い水苔を手のひらの上で慎重にばらし、卵を確認しなければならなくなった。
卵室を作らないで産んでしまったのか、それとも材料が足りなくて上手に作れなかったのか。親ケラに栄養が足りなかったのか、きょうだいが邪魔して作れなかったのか。
こういうケースは自然界にもあるのだろうか。
水槽ケラの総数は 3/22 の56匹から12匹減って44匹。うち成虫が42、幼虫が2。
卵は14個。1回に産卵する平均的な数だ。
卵の中身がみんな無事だとすれば、2匹増えていることになる。
卵室がないのでどうなるかわからないが、14個の卵たちは周辺の水苔と一緒に小さい瓶に隔離しておいた。
オケラのヌケガラ
2017年5月26日
地上へ続くトンネルのどん詰まりに、オケラのヌケガラを発見した。
持ち主どこ行った。
今まで脱皮を目撃できた子らはわりとすぐヌケガラ食べてたような。
地上近くだったので、ヌケガラより赤虫を選んだのかな。
目のところ、透明だ。
頭(正確には胸)の真ん中からぱっくり分かれたのがよくわかる。こんなに複雑な形状なのに、どこも壊れていない。
昔飼っていたグリーンイグアナは、たまに運良く手袋落としていることがあるくらいで、人間が日焼けした時の皮の剥け方に近かった。
モテるオケラ、モテないオケラ
2017年4月14日
オスが上手に鳴いていた。しばらく聴いていると、呼応するようにメスがひと鳴きする。
2017年4月30日
水槽を掃除した時、実はオスとメスの成虫を一組だけ、別の瓶に入れておいた。今のところ繁殖している様子はない。
このカップルのオスの鳴き声がこんな感じ。
こんな下手くそな鳴き方ではメスは寄ってこないんではないかな。
大ケラ水槽を掃除する
2017年3月22日
年長ケラたちの飼育水槽を掃除することにした。暖かくなったら、と思っていたが、なかなか暖かくならないので冷たい風の吹く中震えながら行った。
大きいだけに、まだ掃除が必要なほど水苔が汚れているわけではないが、成虫ケラが毎日鳴いているので繁殖している可能性を考えた。もし卵室があれば隔離しておきたい。
全ケラ水槽から出してみたけど、さすがに閲覧注意かなあ。
66匹で始まった水槽生活だが、56匹に減っていた。もっと半減するくらいの勢いで減っているかと思っていたので驚いた。
金魚鉢組より年長のはずなのに、随分チビもいるのはどういうことだろうか。もしかして、人間の知らないところですでに生まれてて、ここまで成長したとか?
ありえなくもない気が。
ともかく、内訳は幼虫33、成虫23。
オスメスを分けてみたかったが、静止している時でも見分けるのが難しいのに、こう元気に動き回られてはさっぱりわからないので諦めた。
多分ですが、上がオスで下がメス。
ざっと見た感じ、メスが圧倒的に多い気がした。毎日鳴いているのもだいたいメスばかりなので、きっとそうなのだろう。
産まれる比率が違うのかも知れないし、オスは一度交尾すると生き続ける意味がないので、すでに……という可能性もあるのかな。
中ケラの金魚鉢を掃除する
2017年2月8日
中サイズのケラたちを飼っている金魚鉢を掃除することにする。
掃除前の様子はこんな感じ。水苔がこなれてトンネルが容易に観察できるが、餌が腐るのも早い。
何度か引っ越し作業を経験したので、手順には慣れた。今回は古い水苔を全て処分するので、誤ってオケラを捨てないようにだけ注意すれば、いつもより観察しやすいはず。
16匹から10匹に減っていた。君らの上のきょうだいたちは、この金魚鉢に60匹以上で住んでいたというのに。
サイズはこのくらい。
おそるおそる下を覗き込む姿も超キュート。
新しい水苔。せいぜい耕すが良い。
2017年2月24日
オケラのオスたちはよほど壁から遠いところに鳴き部屋を作っているのか、ものすごく近づいた時にタイミングが合えば声が聞こえる程度。
たまに、静かな夜か朝に「ジーーーーーーー」と聞こえてくることはある。
文献によると、春のオケラ(オス)は土の中のメスに呼びかけるため、外向きではなくトンネルに響くような部屋を作るそうだ。秋は遠くのメスに呼びかけるため、声が地上に届く部屋を作るという。
夜。餌を取り替えてやろうとレタスを洗って準備したが、オスが「ジーーーーーーー」と鳴き続けており、その声に被せるように、メスが「てりり」「てろろ」と美しい合いの手を入れておりあまりに楽しそうで近寄りがたく、小一時間聞き惚れることになった。
ケラ成虫、オスはどこへ行った
2017年2月2日
不思議な色の幼虫を見つけた。
お腹が丸っこく、 翅の厚みが他の子に比べて厚い。ベース色が、カラーコードでいうと #b8860b 、darkgoldenrod あたり。翅はそれにクリームをかけたような色だ。
水槽の中身を開けて観察したい気持ちが高まる。こんな色の子がほかにもいるのか、とか、成虫のオスとメスの割合とか、気になることはたくさんある。
しかし、金魚鉢やキャンディポットと違い、それなりに大掛かりな作業になるのは目に見えている。もう少し暖かくなるまで我慢。人間の体力が削られる恐れがある。
2017年2月3日
今日から椿さんです(愛媛県民の時候の挨拶)。
本当の春が近づいてきたが、前に録音したあの時以来、オスが愛の歌を歌う声は聞こえたことがない。メスの鳴き声は毎日聞こえる。
オスメスを見分けるには背中を真上から見る必要があるが、そのような姿を都合よく人間に見せてくれる成虫はほとんどいない。今までのところ、なんとか観察できた個体は全てメスのように思えた。
成虫が膝小僧ぺろぺろしているところを撮影した。かわいいなあ。この子もおそらくメスだと思う。